2006年06月09日

その後の「改造」

ひととおり検証しましたが、1922年11月から1923年にかけての「改造」に「アインシュタインの予言」は見つかりませんでした。

その後「改造」は太平洋戦争中の1944年に廃刊となります。

しかし戦後、1946〜1955年にはいちおうの復刊を果たしています。実は戦後の「改造」については、国会図書館の電子検索の対象となっています。念のためここでアインシュタインについて検索すると、下記の3つの記事がヒットしました。

  • 1948/08号 アインシュタイン訪問 / 山本 俊太
  • 1950/02号 アインシュタイン会見記 / 末包 敏夫
  • 1950/10号 プリンストンの碩学--アインシュタイン博士と私 / 湯川 秀樹


すべての記事についてチェックしましたが(当然とはいえ)やはり「アインシュタインの予言」は掲載されていませんでした。

そのなかで、1948年8月号の「アインシュタイン訪問」には興味深いアインシュタインの発言が載っていました。これはアインシュタインの友人で日本に彼を招聘した改造社元社長(当時すでに亡くなっている)の息子が、博士を訪ねての会見記です。彼は平和と宗教の関係についてこのように語っています。
「宗教は平和に貢献しうるものでしょうか」
「宗教という観念は非常に漠然たるものであるから、その宗教が平和問題にどういう影響をもつかということはハツキリとはいえない。しかし、もし宗教が団体宗教の意味であれば、自分は非常に懐疑的である。その理由は宗教団体それ自信が非宗教的社会によって支持されているからである。それ故に宗教はあまり平和に貢献することはないと思う」


天皇を中心とする神道も宗教ですが、ここでアインシュタインははっきりと「宗教はあまり平和に貢献することはない」という考え方を提示しています。「アインシュタインの予言」とは趣を異にするものです。
posted by ein at 09:43 | TrackBack(0) | 検証 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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