2006年06月09日

「改造」1922年12月号について

検証した中でもとりわけ注意を要するのは、「混迷する世の中をどう生きるか」で出展としている「改造」の1922年12月号です。

この号は、アインシュタイン氏の来日を受けてはじめて氏関連の記事を掲載した「アインスタイン号」という特別仕立てになっています。表紙もアインシュタインの肖像を使っています。

ただ、構成としてはアインシュタインについてのみ取り上げた誌面になっているわけではありません。p.4からの「理論物理学の現時の危機について」というアインシュタインからの寄稿をはじめとして特集が行われてはいますが、ページ数でいうと1/3程度を占めているだけです。

記事の特徴としては、基本的に
アインシュタインを理論物理学の観点から取り上げた内容
となっています。碩学に昨今の社会情勢についてまで論じてもらおうという内容にはなっていません。いわゆる「相対論」として知られている科学理論を熱心に論ずる、物理学者らの寄稿が中心です。

そのなかでp.124〜は室伏高信氏による「アインシタイン会見記」という、比較的やわらかな読み物になっています。内容は、在欧時のアインシュタインに会見した筆者の随筆というかっこうです。このなかで、日本について、天皇について述べた文言があるかどうか見ましたが、むしろ
「東洋人はみな小さい。人が小さいから家も小さいだらう。どんなに小さいか? どんなに小さい家だらう!」(p.133)
という、博士の思ったよりも差別的とすら思える言辞が見つかった程度でした。

しかし、翌年の「改造」に博士のそのほかの言動の報告があるかもしれません。そこで、翌年についても片っ端から読んでみました。
posted by ein at 09:11 | TrackBack(0) | 検証 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。